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米国に”オレンジジュース危機”が迫っている!?
オレンジ果汁が過去最高値を更新している原因とは・・・
米国ではいま、オレンジジュース相場が高騰し、過去最高値をつけていることが話題を呼んでいます。
「えっ! オレンジジュースに相場なんてあるの?」
と思ってしまうのですが、米国の商品取引所では40年以上前の1967年から『冷凍濃縮オレンジジュース(Frozen Concentrated Orange Juice)』が上場されており、現在も米国・インターコンチネンタル取引所での主要取引商品の位置を占め、オプション取引やヘッジファンドの投資対象にもなっています。その価格は世界の柑橘類業者やジュース製造業者の重要な指標価格となっているのです。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙が伝えるところでは、
この冷凍濃縮オレンジジュースの価格が、1月に入って急騰しており、3月もの先物で1ポンド当たり2.1995ドルと過去最高値を更新する動きが続いているそうです。
この原因となっているのが、世界トップのオレンジ果汁生産量を誇るブラジルの冷凍濃縮オレンジジュースから「食品への使用が禁止されている防かび剤・カルベンダジムが混入されていることが確認された」と、FDA(米食品医薬品局)が発表したことです。
なにしろ米国は、年間10億リットルもの冷凍オレンジ果汁を輸入しているのですが、そのうち半分はブラジルから輸入しているのです。
「調査が進めば、FDAはブラジル産のオレンジ果汁に対し、全面的な輸入禁止措置をとる可能性がある」という憶測が流れ、「そうなれば、オレンジジュースの品不足は必至で、危機が起こる!」と、相場が跳ね上がっているのです。
1983年に公開されたハリウッドのコメディー映画『大逆転』(エディー・マーフィーも出てます)は、乱高下する冷凍濃縮オレンジジュース相場を舞台にしたドンデン返し劇でしたが、今回のオレンジジュース騒動が、(米国の)食卓にどんな影響を与えるのか、“お笑い”ですめばいいのですが・・・。