米国の13歳の少年が開発した太陽光発電パネルが、狭い日本を救うかもしれない!

自然のなかにある「法則」を応用して、米国のダウヤー君が、
画期的な太陽光パネルを開発したという。

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いま、世界中で自然エネルギーによる発電が大きな注目を集めているなかで、この夏、アメリカ自然史博物館のサイト(American Museum of Natural History)で話題になったのは、13歳の少年が「画期的な太陽光発電パネル」のアイデアを発表した、というニュースでした。

中学1年生のエイダン・ダウヤー君が思いついたのは、従来の太陽光パネルよりも発電効率が20%も高めることができるというもの。とくに、冬の日照時間が短い時などは、50%も効率を高めることができるという画期的なものです。

ダウヤー君が、このシステムを開発したのは、小さなころから植物の成長に興味を持っていて、「木の生長過程では、木の葉は互いに光を遮らないように成長していく」という点に着目したことでした。冬に葉を落とした木の枝を見ていて その螺旋状のパターンに気づき、調べて いくうちに、木の葉が「フィボナッチ数列」のパターンで互いにその位置取りを決め、成長していくというところに行き 着いたといいます。

フィボナッチ数列というのは、「隣り合う2つの数を加えると、次の数に等しくなる」という規則をもった数列パターンのひとつで、自然界でのわかりやすい例としては、「まつぼっくりの松かさの並びかた」が挙げられます。

ダウヤー君は、太陽光パネルをこのフィボナッチ数列のパターンで配置していくと、従来の配置よりも格段に集光効率が高まることを発見したのです。「太陽の陽の光をさんさんに浴びる」という最も効率的な配置を、ダウヤー君は自然から思いついたというわけです。この配置を、応用すれば、狭い設置場所でも高効率の太陽光発電が可能になる、という道が開くことができ、日本の住宅などに向いているシステムと言えそうです。

「自然に学べ!」とは、よく言われることですが、ダウヤー君はまさにこの原則を実践して見せたと言えるでしょう。この研究はアメリカ自然史博物館の「Young Naturalist Award」を受賞したとのことです。
あと、十数年後には、日本のあちこちでこの『ダウヤー式太陽光パネル』を見ることができるかもしれません。