「死語の五分類」でみる代表作、まだ使える? その使い方にコツはあるのか!

まだまだ『現役!』と言い張る死語たち、使い方次第で「相手の意表を突くことができる」か!

毎年、年の暮れになると発表される「新語・流行語大賞」ですが、昨年の「ダメよ~ダメダメ」もすぐに鮮度が失われてしまった格好で「最近の新語、流行語って何かピンとこないね!」という声も聞かれます。

そこで、今回は、かつて一世を風靡した流行語だったのに、いまやほとんど使われなくなってしまった、「死語」を探してみました。

 

「言葉は時代を映す鏡」と言われますが、この「死語たち」も、一時代前にはみんな競って?口にしたものなのです。それなのに、いまや「死屍累々(ししるいるい)」ならぬ「死語ルイルイ」といった感じです。“言葉の絶滅危惧種”と言ってもいいでしょう。

 

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今回は、死語を「5つの分類」に分けてみました(分類と言っても、当方の勝手な分け方で、たいした根拠はありません・・・)。 

それぞれの代表作と、使い方のコツを見ていってみましょう。

 

第一種 ダジャレ表現型

(1)「そんなバナナ」・・・初歩的な死語。目上・上司に対して放つ言葉で、独り言で使うとクセになる。

(2)「冗談はよしこさん」・・・「余裕のヨッチャン」の姉妹語。

(3)「飲みゅにケーション」・・・使用頻度は高いが、好感度は低い。

(4)「よっこいしょういち」・・・飲み会のお開き場面では定番だったが・・・。

(5)「ゆるしてチョンマゲ」・・・重大なミスでは「火に油を注ぐ」結果に。

(6)「いただきマンモス」・・・「のりピー語」のひとつ。

(7)「アイム・ソーリー・ひげそーりー」・・・ジェスチャーを伴うと効果的。

 

<使い方のコツ>

相手の言葉に合わせて、間髪を入れず切り返すように使います。「おやじギャグ」と思われることもありますが、相手の反応を気にせず、自分の世界に浸ります。

 

第二種  感覚・語感表現型

(1)「プッツン」・・・通常は「女優」の形容詞。最近は「キレる」系でほぼ代用されている。

(2)「うそピョーン」・・・「許される嘘」だと思っているのは自分だけかも。

(3)「胸キュン」・・・シニアの場合は不整脈か、心筋梗塞の前触れか。

(4)「ハッスル」・・・気合いの空回り。英語の意味は「ゴリ押し」。

(5)「チョベリバ」・・・ここから事態はさらに悪化する。

(6)「ナウい」・・・基本必修死語のひとつ

(7)「レッツラ・ゴー」・・・使う場面そのものがなくなっている。

(8)「ビンゴ!」・・・「ピンポ?ン」にとって代わられている。

(9)「ギャフン」・・・「グーの音も出ない」よりは、被害は短期的に終わる。

(10)「イケイケ」・・・対象は若い女性。オバハンに使ってはいけない。

 

<使い方のコツ>

言葉の「響き」が重要なポイントになりますので、語尾にパワーを込めて放つ必要があります。周囲をあまり気にせず、声を張ります。

 

  

第三種 形容・外観型

(1)「おじゃま虫」・・・多くの場合、自分自身を指す。

(2)「ドッチラケ」・・顔を見合わせながら、ややつぶやくように放つのが基本。

(3)「めちゃんこ」・・・「かわゆい」の枕詞。

(4)「ぶりっこ」・・・たいして可愛くないのが通例。

(5)「カマトト」・・・由来を話すとしらける。

(6)「なるへそ」・・・「なるほど」と「ヘェー、そう」の合成語。

(7)「アベック」・・・「カップル」よりは意味深で、単なる「ホームラン」の場合もある。

(8)「話がピーマン」・・・パプリカでは肉厚すぎ、ピーマンが正統。

(9)「ヒマしてる?」・・・返事は「いま、ヒマしてた」。

 

<使い方のコツ>

必ずしも相手が必要ではありません。時には一人で吐き捨てるように使ったり、聞こえないようにつぶやいても構いません。文章表現でも異彩を放ちます。

 

 

第四種 CM型・業界用語型

(1)「だいじょうブイ」・・・「アリナミンV」CMから。

(2)「5時から男」・・・高田純次さんの名作CM。こちらは「グロンサン」。

(3)「ちかれたびー」・・・これは「新グロモント」、栄養ドリンク多いな。

(4)「あたり前田のクラッカー」・・・「てなもんや三度笠」。

(5)「トゥギャザーしようぜ!」・・・アデランスCM。「ルー語」には名作が多い。「いいかげんにホワイト」にもファンが多い。

(6)「チョッキ」・・・「トックリ」と並んで、アパレル界の代表死語。

(7)「マドンナ議員」・・・実際には「マドンナ」と呼べるしろものではない。

(8)「アウトオブ眼中」・・・興味のない異性を対象にした表現。

(9)「ドロップ」・・・最近では「タテのカーブ」と言われる。使われなくなったのは「商品名だから(サクマか?)」という説があるが。

 

<使い方のコツ>

同年代同士の会話で用いると「共感」が生まれることが多いです。ただし、「思い出話」が長時間化しますが・・・。CM型はクライントを選んで使います。

 

第五種 古典芸能(地口)型・地域限定型

(1)「そうか(草加)越谷、千住の先よ」・・・かつての奥州街道。いまは「東武伊勢崎線」。

(2)「なに祐天寺、中目黒」・・・大阪弁のイントネーションで。東横線・各駅停車バージョン。急行では「聞くな(菊名)!横浜、桜木町」がある。

(3)「おそれ入谷の鬼子母神」・・・平次親分なら「なんだ神田の明神下」がある。

(4)「あたりき車力、車引き」・・・勢いだけですが。

(5)「申しわけ有馬温泉」・・・関西地区限定もの。

(6)「その手は桑名の焼きハマグリ」・・・出所は十返舎一九の「東海道中膝栗毛」と由緒正しい死語。

(7)「やっちまったこうぎょう(八街工業)」・・・千葉の雀荘だけに通用するらしい。「發」パイを「緑魔子」と呼ぶ人もいる。

(8)「がってん承知の介」・・・「ためしてガッテン」より歴史はある。

(9)「腹に一物、手に荷物」・・・最近は荷物はガラガラで引いてる。

 

<使い方のコツ>

「地口(じぐち)」とは、「言葉遊戯」のひとつ。どこでウケるかわからない面白さがあるので、積極的に使っていきたいものです。教養がにじみ出ます。

 

 

時代は廻り廻って、一度死んでしまった死語も、使い方によっては相手の意表を突いたり、「ナウなヤングにバカウケ」するかもしれません。ただし、相手から「冗談はよしこさん」と思われるかもしれません。

「死語」に新たな命を吹き込めるかどうかは、あなたに掛かっていると言っても過言ではありません。信じるか、信じないかはあなた次第です。

 

(NEVER)「知らないうちに使ってたら恥ずかしい死語リスト」