一年で500の新語が生まれる中国。2011年の新語いちばん人気?は『HOLD住(ホールド・ジュ)!』

次々と新しい言葉が生まれる中国。ストレートな表現が得意ですが、近頃、複雑さを増しているようで・・・

hold ju

 

経済や社会が変貌を遂げているときには「新語」がよく生まれると言われます。その象徴が、現代の中国で、年間約500もの新語が生まれているそうです。

 

すでに「女強人」(ニュウチャンレン)というやり手のキャリアウーマンを表わす言葉や 農村部の近代化政策を表わす「家電下郷・汽車下郷」(ジャデンシャシヤン・チーシェシャシヤン)は、日本の新聞などでも登場していていますが、シンプルに、ストレートな(遠慮のない)表現が中国の新語のひとつの特徴と言えるかもしれません。

 

例えば、ネットワークを表わす「網(ウォン)」という言葉からは、

「網虫」(ウォンチオン)=インターネットおたく

「網恋」(ウォンレン)=ネットでの出会いから生まれた恋愛

「人人網」(レンレンウォン)=いわば中国版facebook

などが生まれています。

 

中国の新語に関しては、中国人のメディアジャーナリストである梁過さんが書いた『現代中国「解体」新書』(講談社現代新書)が詳しく解説しています。

ここで、その一端を紹介させていただくと・・・

 

「海亀族」と「土亀族」=海外留学で学位やMBAなどを取得し、中国に帰国した人たちを「海亀族」(ハイグイズウ)と呼ぶそうですが、それと対照を成すのが、国内の名門校でコツコツ学びんできた若者層は「土亀族」(トウグイズウ)。就職戦線では、もはや数的に余剰気味の「海亀族」よりも、「真面目で、ひたむき」ということから「土亀族」の人気が高いとか・・・・。

ちなみに、留学帰りなのに就職待ち、昇進待ちの人のことは「海待族」(ハイダイズウ)と呼ばれているそうです。

 

房奴(ファンヌウ)と呼ばれる住宅ローンの重荷にあえいでいる人たちや、消費熱が行き過ぎて借金苦に陥る負翁(フウオン)、サラリーだけでは追いつかず、何枚ものショッピングカードをつくって買物する「月赤族」(ユーチーズウ)、わがままに育ち、家庭内で問題になっている「小皇帝」(シャオホワンディ)など、現代の中国の世相を表す言葉も増えています。

 

就職難から、面接を数限りなくこなした「面覇」(メンパ)、結婚にこぎつけることのできない「剰男」(シャンナン)・「剰女」(シャンニュイ)、安定感があるということで、根強い人気のある公務員との結婚を望む「嫁碗族」(ジャアワンズウ)なども、中国らしいストレートな表現と言えます。

 

最近では、新語もだんだんと複雑になってきて、二語よりも三語以上で表される言葉が増えているらしく、「奉子成婚」(ファンズーチエンホン)は「できちゃった婚」、「角色扮演遊?(ジュンセバンヤンユウチー)はロールプレイングゲームですし、中国語+英語の新語も出てきているそうです。

 

そこで、2011年、中国でいちばん流行っている言葉に『HOLD住』(ホールド・ジュ)という新語があるそうです。

 

「住」には、「住まい」という意味ももちろんあるようですが、「その場」とか「安定」といった意味合いを含んでいるらしく、「HOLD住」には「その場の人が動けなくなる」という意味が込められているそうです。ただ、この「HOLD住」は、当方にはイマイチ使い方がよくわからず、いい意味でも、悪い?意味でも使われているような感じです。

 

「HOLD住!」と叫べば、「凍りついちゃうよ!」的なびっくり表現ですし、CMなどで[HOLD住?]と言われれば、「(こんなにお得なのに)まだHOLD住してんの?」ということのようです。

 

 自分で「HOLD住よ」と言えば、「大丈夫!コントロールできるよ!」といった使い方もあるそうです。 

ネットなどで、この「HOLD住」は頻繁に使われているそうなので、見かけたらどんな場面で使っているのか教えてください。

 

梁過 著『現代中国「解体」新書』(講談社現代新書)