50億円を投じてエトーを買ったアンジ・マハチカラっていったいどんなチーム?

ロベカル、エトーの次は、ジェラード、ランパードに照準とか。
オーナーのスレイマン・ケリモフの資金力と人脈は?

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今年の夏に、50億円(移籍金33億円、年俸22億円)を投じて、インテルからカメルーン代表FWサミュエル・エトーを引き抜いたロシアのチーム、アンジ・マハチカラというサッカークラブ。国際舞台ではほとんどその名前を知られていないチームに、なぜ、こんな大金を払える力があるのでしょうか?

アンジ・マハチカラという名前をはじめて耳にしたのは、2011年2月に、「ブラジルのロベルト・カルロスが移籍した」というニュースでした。今年はじめにオーナーとなったロシア人・スレイマン・ケリモフ氏は、37歳のロベカルに年俸5億7000万円を提示したそうですが、契約するときの面白い話が伝わっています。

「君はブラジルが誇るスーパースターだから、これまでも存分にゴージャスな暮らしをしてきただろうけど、これからなにか満喫したいものはあるかい?」
「ブガッティ・ヴェイロンを運転することかな」
ブガッティ・ヴェイロンは最高速度時速407キロに達する、まさに世界屈指のスーパーカー。価格は1億7900万円もするクルマです。
4月10日にロベカルは38歳の誕生日をロシアで迎えたのですが、その日にブガッティ・ヴェイロンがバースデープレゼントとして届けられたそうです。

アンジ・マハチカラのオーナー、スレイマン・ケリモフ氏は、世界の大富豪30位に登場したこともあるロシア人投資家で、個人資産は推定7200億円以上。ロシア南部のタゲスタン共和国の出身の38歳で、ロシア連邦議会上院議員であり、M&A専門会社、ナフタ・モスクワの経営者であり、ロシア最大の銀行スベルバンクや天然ガス会社・ガスブロムの大株主でもあるそうです。サッカークラブ経営に興味を持ったのは、友人でもあるロマン・アブラモビッチ(プレミアリーグのチェルシーのオーナー)の影響という声もあるそうです。

この9月には、マハチカラのロベカルは「選手兼監督」に就任。マハチカラのファンは、専用航空機でロシアどこでも無料で応援に行けるとか・・・。話題という点では、目が離せないチームになってきたと言えるかもしれません。